しゅりる写経会のお知らせ

明日、11月27日は、お掃除・茶話会に加え、写経会を行う予定です。

(雨天の場合、お掃除は中止し、写経会と茶話会のみとなります)



はるか昔のインドでは、出家修行僧たちは、口伝によってお経を伝えていきました。

文字文化もありましたが、口伝こそが正当であるとされてきたのです。

音感(音の上り、下がり)さえも、子どものうちから身につけて、記憶したとも説もあります。


しかし、ある一定の時期になると、仏教教団の中か、あるいは在家の人々たちとの交流の中で、「書写」によって、経典を後世に残していこうという動きがおこりました。

その動きを普及させるためには、経典を写すことにも意味があるということ…書写することに「功徳」を保証する必要があったのでしょう。それが写経の始まりです。

大量印刷技術もない時代ですから、人々に経典を伝えていくためには、大量に書き写す必要があったのかも知れません。

幼少期から、徹底して記憶術を身につけていた修行者とは異なりますので、書き写すという方法は、内容を後世に間違いなく伝えていくのに適していたと思います(もちろん、それでもミスはたくさんあるのですが…)。


このように経典を書き写してきたことで、2000年以上の時代を経て、今の日本に仏教が残り、また文化として根付きました。

もちろんそれだけでなく、書き写されてきた経典の内容から、当時の社会問題や、その問題に対し市民がどのように立ち向かっていったのかなどを知る事もできるのです。はるか昔の人々の智慧というのは、現代に通じるものも決して少なくはありません。


さて、今回は、岩淵大観音にちなみ、「観音経」というお経の一部を書写します。

「観音経」は、『妙法蓮華経』というお経の中の「観世音菩薩普門品第二十五」という章に書かれているお経で、日本では観音様の人気も強く、様々な宗派で読まれています。

今回、書写する部分は、「七難」と呼ばれる部分の最初の三つです。人間が遭うことのある七つの難に立ち向かおうとするとき、観音様はどのようなことを提示してくれるのでしょうか。そういったこともお伝えできればなと思っております。


写経会のみ、茶話会のみの参加も可能です。

是非、ご参加ください。


日時:11月27日午前8時30分~

参加費:無料

どなたでも参加いただけます。また参加してくださった方には記念品を差し上げます。